限界を見極めろ

当店においても数年前よりディスクブレーキを装着したロードバイクの納車割合が増えてきています。

1年半月ぶりにロードバイクの点検にいらしたお客様で『これは、ヤバかった!』という状態の方がおられたのでご紹介です。

ディスクブレーキをご使用の方々、ブレーキパッドの消耗は気にされているでしょうが、ディスクローターの消耗はどうでしょうか?
日頃より点検されていますか?

シマノのマニュアルにも
ディスクブレーキローターの厚みが1.5 mm以下の場合は使用しないでください。アルミ面が出てきた状態(上位機種は3層構造になっている)でも使用しないでください。ディスクブレーキローターが破損して転倒し、重傷を負う可能性があります。
と記述があります。上位モデルのディスクローターは放熱が高いアイステクノロジーの構造になっており、熱伝導が高いアルミ材の表面に耐久性を持たせるためにステンレス材を張り付けてあります。右が新品のローター、左が使われ過ぎたローターです。
使われていたローターの裏面を確認すると。。。
今にも中のアルミ材が見えてくるほどに消耗していました。

気になるそのローターの厚さは指でなぞっても段差が容易に確認でき、ノギスで測定すると1.5mmを切るほどでした。
シマノのローターは新品の状態で1.8mmの厚さがあります。
(各社で若干ローターの厚さは違ってきます)

表面のステンレス板が削れてしまって、内部のアルミ材だけでハードブレーキを掛けてしまったらどうでしょう。。。
強度が低いアルミ材故に。。。

今回のお客様はブレーキパッドの消耗限界を超えた状態で使用されていたので、ローターへの攻撃が通常より増したものだと考えられます。
しかしながら、ブレーキパッドも消耗品ながら長い目で見るとローターも消耗品の類です。
ディスクブレーキ車をご使用の方で気になる方はお付き合いがある専門店へご相談ください。
手遅れになる前に!